2012年08月18日

現代剣道で八相や脇構えをとらないのはなぜか?(日本の剣術2より)

日本の剣術 (2)より


剣道の教科書にはどれも決まって剣道の代表的な構えが載っている。すなわち、中段(正眼)、上段、下段、八相、脇構えがその代表的なものとして紹介されている。
だが、剣道を学ぶものは必ず疑問に思うことだと思うのだが、実際、面小手をつけて稽古または試合をする場合、ほとんどの構えは中段であり、ごくまれに上段を得意とする選手がいるくらいである。中段は攻防一体の構えとされ、宮本武蔵が「構えの大将」であると述べているくらい大事な構えであるので重要視されるのはもっともとして、他の構えがまったく使われないのはどうしてなのだろうか。剣道を学ぶものは、初めこれを不思議なことと思いながらも、次第にその世界の中に取り込まれてしまい、いつしかこれを不思議だと思わなくなってしまうようである。
私もいまだにこれを明確に説明してもらったことがないし、積極的にわかりやすい説明を受けたこともないのである。実際に稽古で八相や脇にでもかまえようものなら、ふざけていると思われ、瞬時に打ち込まれてしまう。一体、これらの構えは何なのか?
答えかどうかはわからないが、私が八相の構えや脇構えのメリットは何だろうかと考えたとき、ようやく気付いたことがある。
真剣を持って構えればわかるが道場の端から端、あるいは100メートルを構えて敵めがけて走ったとしよう。どのように構えて走るだろうか。上段や中段では走れないことはないが、不自然、不安定である。この場合は八相のように構えるのが自然であるし、そのまま打ち掛かるなら薩摩の剣術のように高い八相から行うのが自然だろう。距離とスピードによっては脇構えも有効と思われる。中段や上段ではバランスを欠いて転倒してしまう恐れがある。
だが、相手と我の切っ先が触れ合う一足一刀の間で攻めあうとしたならば、逆に中段、上段が有利であろう。八相の構えからは、中段相手では上段にあげるか、中段に合わせるか、あるいは一気に斬りかかるしかない。


日本の剣術 (2) (歴史群像シリーズ)
日本の剣術 (2) (歴史群像シリーズ)歴史群像編集部

学研 2006-01
売り上げランキング : 67068


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


posted by YenGood at 02:40 | Comment(0) | 武道、格闘技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
人気記事
    タグクラウド
    ×

    この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。