2012年08月23日

勘違いしている人が多いが、日本に生えている麻には麻薬成分は含まれていない





(毒と薬より)

インド大麻は、中央アジアを原産とするクワ科の一種だ。中央アジアからギリシア、北アフリカ、インドにかけて分布する草丈の低い一種を、とくにインド大麻と呼ぶ。強い精神作用を持つことが知られており、紀元前9世紀には、インドで薬用に供されている。

これに対して、北ヨーロッパや東アジアに分布する麻は草丈が高くなるもので、主に繊維を利用する。大麻とは、麻を薬用に使うときの呼び方だが、もともとの日本や中国の麻は幻覚作用を含んでいない。

インド大麻の花が咲き始めるころ、花の先端部を採取して刻んだものが「マリファナ」で、樹脂を板や棒状に固めたものを「ハシシュ」という。



暗殺集団の語源だったハシシュ

イラクに、大麻による陶酔感と攻撃性をうまく利用した暗殺者集団があった。歴史に名高い「山の老人(おやじ)」だ。

11世紀、マルコ・ポーロは東方見聞録で、イランの奥地・カスピ海に近い地方に「暗殺教団の谷」があり、「山の老人」が若者に暗殺者教育を施していたと記している。

老人は、12歳から20歳の腕のたつ若者をハシシュで眠らせ、壮大で華麗な宮殿につれてくる。目覚めると美女にかしずかれ、美酒などをふるまわれて夢のような日々を過ごすが、またハシシュで眠らされ、もとの場所に運ばれる。老人は「ふたたびもとの場所に戻りたければ、誰々を暗殺しろ。失敗してもお前たちは天国にいける」と命じ、若者たちは喜んで死地に赴けるという話だ。

この山の老人とは、ハッサン・イ・サバ―である。彼は初代山の老人だが、イスラム教の分派イスマイリ派のなかの支派ニザリ教団を率い、「スンニ派」を確立したといわれる。

そして、英語で暗殺者を「アサシネーション」(アサシン)というが、この語源がハシシュであるという説はよく知られている。

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タグ:麻薬 科学
posted by YenGood at 22:36 | Comment(0) | 科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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